郡山 相続 「医療法人を廃業、又は、誰かに引き継ぎたいがどのような方法がありますか。」
私は、出資持分のある医療法人の経営をしてきましたが、出資持分の全てを理事長である私が保有しています。また、医療法人は病院の土地及び建物を所有しています。
私には、勤務医の長男がおりますが、残念ですが長男は、大学病院で勤務医を続けたいようで、長男への引継ぎは諦めることにして、誰かに引き継いでもらいたいと考えています。また、引き継ぎ手がいなければ廃業することも検討しています。
私は、今のところ、健康に不安はなく、元気ですが、どのような方法がありますか。
方法としては、次の5つが考えられます。
① 出資持分を贈与した後に解散(又は、出資持分を譲渡)する。
② 役員退職金支給後に出資持分を譲渡する。
③ 不動産をMS法人に譲渡した後に役員退職金を支給して出資持分を譲渡する。
④ 勤務医師に出資持分を譲渡する。
⑤ 出資持分のない医療法人へ移行する。
以上のような方法が考えられます。
検討するポイントとしては、① 出資持分のある医療法人の場合、医療法人に残余財産があると払い込み済出資額に応じて残余財産が出資者に分配されます。分配された金額が出資持分のある医療法人の資本金等を超える部分については、みなし配当として配当所得となり、所得税が総合課税として課税されることになります。そして、所得税及び復興特別所得税と住民税を合わせた最高税率は、55.95%となりますので、非常に高い税率となってしまうことがあります。
② 出資持分を譲渡した場合には、譲渡益に対して所得税及び復興特別所得税と住民税を合わせて20.315%の税率で課税され税率が一率となります。
最後になりますが、承継者がいない場合、廃業するか売却するかの選択にはなりますが、他に開業を希望している勤務医師に引き継ぐことや売却先を探すこと等、いずれにしても、早めに準備を始めることが大切だと思います。
NEW
-
query_builder 2023/02/13
-
郡山 相続 「相続財産を承継させたい家族がいないので、遺産を福祉に利用してもらいたい」
query_builder 2023/02/03 -
郡山 相続 「相続人以外の者に財産を残したい」
query_builder 2023/01/24 -
郡山 相続 「自己信託を利用して経営権を持っていたい」
query_builder 2023/01/05 -
郡山 相続 「後継者に自社株を移転したい」
query_builder 2022/12/25