郡山 相続 「自己信託を利用して経営権を持っていたい」
私は、現在68歳で会社を経営しています。
会社の株式は全て私が所有しています。
私が、70歳時に、社長を交代して長男に社長を譲る予定でいます。
しかし、長男は経営者としてまだまだ未熟なので、しばらくの間は私の下で経営に従事してもらいたいと考えており、75歳の時に会社の全てを長男に任せることにしたいと思っています。
この株式の承継方法について教えていただきたいと思います。
また、70歳時に社長を交代した際に退職金を支払うこととしており株価が低くなるので、これも上手に活用したいと思っていますが、どのような方法がありますか。
方法としては、次の5つが考えられます。
① 「自己信託」という仕組みを利用する。
② 事業はいずれ長男に引き継がせる。
③ 株価が低いときに株式を移転する。
④ 親族の遺留分に配慮する。
⑤ 信託契約を工夫して議決権を保持する。 などが考えられます。
なお、留意すべき点として、①の自己信託において、受託者が受益権の全部を固有財産で有する状態が1年間継続した時に終了してしまいます。そのため、自己信託では、全ての受益権を有しないことが必要となります。その対策として、受益権の一部については将来受益権を取得する予定の長男に贈与等することが考えられます。
次に、②の場合は、信託契約に長男が後継の受託者であることを定めておく必要があります。これは、受託者の業務ができなくなるような状況を回避する(例えば、万が一相談者が認知症等により意思能力がなくなった時)に備えておくためです。
最後になりますが、受託者が委託者自身という「自己信託」は、民事信託では難しい信託と思われますが、計画的に後継者に株式移転を進めることと、相談者の思いを考慮することは、両立がかなり難しいので、この自己信託の活用が有効であると考えました。
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